「――お前には
いくら感謝しても足らないな」

荊軻けい・か
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「荊軻」内での相互関係;
・名族慶氏の家に生まれるも10代前半の頃に父を亡くす。
母も間もなく病で死亡。趙攸との腐れ縁はこの頃から。
・剣の師匠は徐夫人。
かつて暗殺業に身を置いていたこともあり、
またその手の世界では「天下の慶軻」として名を轟かせていた。
・楽も好み、特に歌は独特な印象を与えるものであったらしいが
とある一件以来高漸離に出会うまで歌を封印していた。
歌を解放するきっかけを作ってくれた高漸離を以後「知己」と呼ぶ。
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性格その他:
下都の酒飲み仲間達の間では一番礼を弁えている。
それ故に(?)高漸離のペースに終始振り回されっぱなし。
奢れと言われれば断れない、遊ぼうと誘われても断れない。(笑)
しかしそんな彼も諸国を巡っている間から
ずっと抱えている迷いがあるというが、それが何かは、誰にも言わない。
(ただし付き合いの長い連中は何となく勘付いている感はある) |
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「荊軻」内での相互関係:
・娼妓の子に生まれるが父は知らない。
母に5歳の時捨てられ、その後楽師に拾われ養子となるが
養父も10歳の時に殺された為、田光が育ての親となった。
・養父を殺された時の事件がもとで、田光を余り好きにはなれない。
・初めて会った時から荊軻が歌を封じている事を見抜き、
その歌を引き出すべくつきまとい始めたのが全ての始まり。
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「僕はもう逃げない。最期まで、
『僕』であり続けるために・・・」

高漸離こう・ぜんり |
性格その他:
何者をも恐れない、というよりも、幼少時の過酷な経験から
彼の中の「恐怖」という感情が麻痺してしまっている為
「『怖い』って何?」状態。基本的に楽しい事や面白い事を好むが
時折見せる相手の心を見透かすような瞳は
知己である荊軻すら動揺するほどの力を持つ。
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「貴様は死した後まで
俺の手を煩わせるか・・・!」

趙攸ちょう・ゆう(※オリジナル) |
「荊軻」内での相互関係:
・荊軻が秦王暗殺に望んだ本来の「待ち人」。
・中国人と匈奴の間に生まれるが、匈奴の偵察として生きる。
・たまたま偵察していた戦場で
荊軻の父の最期を看取ってしまったのが運の尽き。
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性格その他:
流星錘を武器に持つ。
基本的に関係ないことに関しては無関心。
しかし10年経っても荊軻との腐れ縁は切れなかったらしい。
荊軻の咸陽行きに際して彼の「頼み事」をを引き受けてしまい、
これほど彼との腐れ縁を後悔したことは無いと痛感したという。 |
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「荊軻」内での相互関係:
・燕の将軍家の跡継ぎとして生まれるが、13の時に
家族を皆殺しにする。なおこの時父は既に戦役で他界。
・数いる取り巻きの中で最古参の郭无には唯一信頼を置いている。
・自分を負かした初めての相手である荊軻を
「いつか必ず倒す」と執念に燃えている。 |
「あんたを倒すのはこの俺だ。」

秦舞陽しん・ぶよう |
性格その他:
短刀とその俊敏さを武器に荊軻に負けるまでは
燕国最強の士を名乗っていた。
その実力から仲間内からは尊敬される存在でありながら実は下戸。
唯一の汚点である(と自分は思っている)それを知る人物からは
終始ネタにされてしまうので悩みの種ではある。
郭无然り、荊軻然り、高漸離然り。(笑) |
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「兄貴のそういうところは
嫌いじゃありません」

郭无かく・ぶ(※オリジナル) |
「荊軻」内での相互関係:
・舞陽が最も信頼する古参の弟分。元はとある将軍家の奉公人。
・年は若いが兄貴分より落ち着いている面がある。 |
性格その他:
言葉遣いや物腰は丁寧でありながら
実は腰帯剣を主な武器とする暗器使い。
兄貴に従順と見せかけて実は黒い。真っ黒い。
「好きな子ほど苛めたい」とはよく言うが
こいつの場合は最悪死にかねない。 |
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「荊軻」内での相互関係:
・出自は不明。本人曰く斉の出身であるあらしい。
・秦舞陽に人違いで襲われたのが彼との出会い。
消えない傷を左目に負う事となった為彼との仲は最悪。
・荊軻と高漸離の絡みを傍から見て楽しむのが日課。
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「ま、お手柔らかに頼むぜ」

宋意そう・い |
性格その他:
我流ながら棒術を嗜む。短気で喧嘩っ早く、
仲間が苛められてたら黙って見てるのは男じゃねえとばかりに
飛び入り乱入してその場の喧嘩に見事に火に油を注いでくれる。
いじけて迷う暇があったら当たって砕けろタイプ。熱い。
実は肝の据わった妻がいる。強い。
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「お嘆きなさるな。
貴方は間違ってなどおられない」

樊於期はん・おき |
「荊軻」内での相互関係:
・秦の将軍家の生まれ。自身も亡命する前はエリート将軍だった。
・殺された長男と瓜二つの顔を持つ秦舞陽にしばらく動揺する。 |
性格その他:
人生経験豊富で包容力がある。
元将軍なだけあり、武術の腕もかなりのもの。
亡き息子と瓜二つの顔でありながら
全く性格の異なる舞陽に対して複雑な思いを持つ。 |
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「荊軻」内での相互関係:
・荊軻を含めかなりの食客を抱えているため、
その情報網の広さは尋常でない。
・殺された高漸離の養父とは旧知の仲であった為、
彼の亡き後高漸離を引き取って育てていた。 |
「その答えはな、荊卿。
お主が自ら選ばねばならんのじゃ」

田光でん・こう |
性格その他:
物事を常に一歩引いた視点から見ることが出来る。
成り行きとは言え育ての親を引き受けた以上
高漸離の行く末も気になるし、
そんな彼の知己であり自分の食客でもある
荊軻の身も案じている。
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「太子をお止めできなかった、
私にも責はございます――」

鞠武きく・ぶ |
「荊軻」内での相互関係:
・樊於期を匿おうとする丹を諌めたが、
逆に燕での樊於期の身辺の世話を任されてしまった
かわいそうな人。
・でも樊於期個人とは結構気が合ったりする。 |
性格その他:
ひたすら苦労人。の一言に尽きる。 |
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「荊軻」内での相互関係:
・六国にその名を馳せる名匠。跡継ぎの一人息子がいる。
妻には少し甘い。
・荊軻の剣の師匠。パシリ同然の人使いの荒さではあるが
その一方で弟子の内面にも目を向けている。
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「来いよ。
貴様の剣を見極めてやる」

徐夫人じょ・ふじん
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性格その他:
自分の作る剣にかなり自信を持っており、
また他人から見てもかなりの一品である事は間違いないので
だれも文句を言わない。
荊軻がわりと反発する数少ない人物。 |
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「正しい者も誤った者も無い。
私は唯、真実を伝えるのみだ」

夏無且か・むしょ |
「荊軻」内での相互関係:
・趙の薬師であった父と娼妓の母の間に生まれる。
・基本的に無表情で与えられた仕事をこなす。
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性格その他:
何も考えていないわけではないが、
あえて必要最低限の言葉以外は発せず、
無機的に「道具」として贏政に仕えている。
荊軻の死後、咸陽へ来た高漸離に理解を示す面も見せる。 |
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「荊軻」内での相互関係:
・燕王家の生まれ。しかしその人生の大半は人質生活。
・趙で秦の人質贏政と出会ったのが全ての運命の始まり。
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「あの秦の小僧めに
思い知らせてくれるわ!」

姫丹き・たん
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性格その他:
政を憎むが自分で手を下すのは忍ばれる。
優柔不断なんだよお前と言いたくなる。
人呼んでバカ太子。 |
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「構わん・・・壊し尽くせ」

贏政えい・せい
(贏の「貝」は本当は「女」)
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「荊軻」内での相互関係:
・秦王太子贏子楚と母太后の間に生まれる。
・噂の元である呂不韋に対しては嫌悪に近い感情を持っている。
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性格その他:
その誕生時期故に死ぬまで呂不韋の子との噂が絶えず、
物心つく前からかなりの人間不信で、
特に自分と血の繋がりを持つ人間が一番信じられない為、
王としての仕事も全て一人でこなそうとするが、
生まれつきの頭痛持ちである為あまり無理は利かない。
その生涯が裏切りの連続である孤独の王。
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「荊軻」内での相互関係:
・趙で娼妓として過酷な生活を送っていたが
呂不韋に出会い彼の愛妾となってから生活が変わった。
・贏政の実母。
彼を生む前に何人か男との間に子を儲けたが、
その子供達の消息がどうなったかは不明。
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「妾の欲する物は力・・・
妨げになるものは、不要じゃ」

母太后ぼたいごう |
性格その他:
目的の為にはわが子を殺すことも厭わない
残酷な一面を持つ。
この世の全ての人間は
全て自分に利用される為に存在すると信じている。
かなりの切れ者でもあり、
その明晰な頭脳と人間不信なところは
皮肉にも息子の贏政に色濃く受け継がれている。
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「あなた如きに大王様の
何がわかると仰るの?」

花陽夫人かようふじん |
「荊軻」内での相互関係:
・後宮の夫人の一人。琴の名手。
贏政に重く用いられる高漸離に少なからず嫉妬する。
・実は贏政の近侍の中に想いを寄せる相手がいる。
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性格その他:
贏政の寵を受ける楽師としてのプライドがかなり高い。
その為自分より地位の低い者を見下す所が多々有るが、
その裏では想いを寄せる男と密通を繰り返している。
一方的に高漸離を敵視する。 |
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