宝貝
ナタにとってそろそろイヤな時期になって来た。

そう、日本でいったらお盆と言う時期である。

その日はみなが師匠の元へと帰るらしい。

一日だけだから、軍には問題がないと言う。

だが、今回はみなが忙しかったため師匠の方から来るらしい。

「、、、。はあ、、、。」

ナタはため息ばかりついていた。

「どうしたんだ?ナタ。いつもの元気はどうした。」

太公望はにっこりして、ナタに言った。

「だってよ、、。師匠が来るんだぜ?やだよ俺。最悪。」

「まあ、、、。そうかな?」

太公望はゆっくりとナタの隣に座った。

「よっぽど師匠が嫌いなんだな、、。」

太公望はあまりのナタの落ち込み様に笑いを隠せなかった。

「、、、、。あいつは俺を人間と思ってねえよ。だからみんなと対応が違うだろ?

それがむかついてんだ。」

ナタはそこまで言ってから一息おいた。

「俺は何の感情もないただの宝貝人間なんだって、、、、。」

ナタは諦めたように太公望に告げた。

「ふうん、、、。」

太公望の言葉にナタはむかっとした。

「なんだよ。人事みてえに!!」

「僕はそうとは思わないけどな、、。」

「はあ?」  

いきなりの太公望の言葉にナタは吃驚してしまった。

太公望はまたにっこりしてナタの方に向き直った。

「うん。だってさ。ナタが人間じゃないのなら、笑ったり怒ったりしないだろ?

今、ナタは怒ってるし、ちゃんと笑ったりもしてるじゃないか。」

確かに言われてみればそうである。

「、、、、。そっかな、、、。」

ナタはあっけにとられた。

「僕はそう思うけどな。まあ、、。誰の言葉を信じるかはナタの勝手だろうけど、、、、。

太乙様にそう言ってみたら?今僕に言ったみたいにさ。少しは違うと思うよ。」

そう言うと太公望はのびをした。

「僕は師匠なんて、、。そんな事言えないし、僕は師匠の事を認めてはいないから。

よく分からないけど、、。」

「え?」

「じゃあ!!がんばれよ!」

「おうっ!!」

ナタはうれしそうに師匠の元へと走って行った。

 一日経ったあとナタはとてもうれしそうな表情だった。

(いいな、、、。太乙様は聞いて下さったのか。)

太公望はうれしそうに、、。

そして、ちょっとうらやましそうにナタの方を見ていたらしい。

            

天羅様のコメント

こんなわけの分からないおはなしでいいでしょうか?
ショートショートに仕上げてみたのですが、、、、。
申し訳ございません!

管理人:浪老子のコメント

十分わかりますよ〜Vv
ナタも、ナタなりに考えているんですよね。自分が「宝貝人間」であることを。
しかしそれが自分のアイデンティティーなのかと言えば、そうではない。
ちゃんと大人に相談してあげているししょーもいいです。
そして。。。「僕は師匠の事を認めてはいないから。」?
気になりますねぇ?天羅様のオリジナル設定でしょうか。
今後の作品が気になるところです。

素晴らしい小説をありがとうございました〜Vv

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