大好きな ご主人様

 

それは釈浪が初めて天帝に謁見する日の事。

残輝  「水神様、お迎えに上がりました。」

水神  「あぁ、雷神様のところの・・・」

残輝  「残輝と申します。以後お見知りおきを。」

水神  「わかりました。こちらこそ、今日はうちの釈浪の面倒を
      見てくれるそうで。」

残輝  「当然の務めです。彼女はまだわからないことが
      多いと思いますから。」

水神  「・・・さぁ、釈浪」

釈浪は水神に隠れるようにいる。

水神  「大丈夫ですよ。・・・・・何かとつらいかとは思いますが、
      童子である以上これだけはせねばならないのです。」

釈浪  「・・・・・・っ」

残輝  「釈浪・・・・って言ったか。」

突如口調を変えて直接釈浪に語りかける残輝。

残輝  「俺はお前と天帝様の間に何があったのかは知らない。
      だが、とりあえず役目だけは果たしてくれ。」

つらいことがあったことだけは、わかるけど。